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文芸サークルの一員だった日(2)~母と中国へ~

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(綿毛の毎号の特集記事タイトル)

― 花のまわりで ー

母からの誘いで姉妹空の旅
母の背はピンと伸びます ジョギングシューズ
同胞の地である気楽さ 中国へ

出発は台風一過 仏滅の日
母七十二歳 座席で祈るその掌健やか
降り立った北京空港 大樹に雨
東洋の顔 親しくて二イハオと

流れゆく景色に私を置いてみる
並木みな巨木で緑のトンネルに
道覆う槐(エンジュ)の並木とまばらな灯 

小姑娘(シャオクーニャン)日本語可愛ゆく操りぬ
柳並木はやわらかな新緑に
自転車の通勤 背中から朝日
朝陽受けトンボの大群 自転車通勤

アキアカネ万里の長城越えて飛ぶ
長城へ登ると古き人の息
日本人と判別するは化粧と服装
北からの風 ウィグルの湿気あり
王族の墓あり 民の哀愁

それぞれに嫁いだ姉妹 飯店の部屋
謝謝(シェイシェイ)と言えばオハヨウとホテルマン

赤い壁 ラストエンペラーの孤独癖
土足でも通ってしまう大理石
滑らかな通路は真白な大理石
心模様をガラスに入れて光らせる

円い壁めぐってくる声そっと聴く
天界と地獄の狭間 人間界
西湖さざなみ 三十六個の月の影
白檀の風に染められ浄化せよ

天国と硬く約束 天壇公園
天国に届け祈りよぬくもりよ
この世から届く近さの天がある
仏像に畏れ多くも亡父の掌

すれ違う人 日本とも思える地
笑い声左の耳に今も残照

(1991.12 No.139 Watage)


(いつも父と共に海外旅行などを楽しんでいた母が、父が逝ってしまい一人ぼっちになった。パートナーを失った母を想い旅行もままならなくなったことに気づいた子供たち、すなわち私たち姉妹が行きたいという中国へ母と共に出かけることにした。
北京、杭州、上海などに向けて…。訪れた地名など、忘れてしまったが、母と子で貴重な体験としての思い出を綴った記念の作品となった。その感想を纏めてと、Watage副会長 桃子さんに依頼されて「花のまわりで」のページに載せられた作品群。しかし、今見ると独り合点の自分の姿がわかる。
けれど、この短い語群の連なりはなんと便利な表現法であったことか…!
思うままに綴った作品を詠んで、何となくあの日が蘇ってくることは有り難いことだと思った。)


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「人生」というものに卒業証書はない。
しかし、生きていく過程で義務教育やその後の高校、大学で学生になって卒業していく区切り…大人への階段を一つ上がったという証書があった。そしてその後の、生涯学習のような学びもあり、そこでは自分が設定した小さな区切りを一つずつ卒業して、次の試みに挑んでいきたいと思う前進の欲求は、私にはいつもあったと思う。

今まで三,四年のサイクルで手がけたことを自分なりに興味を持ち学習して後にこれは「卒業した」として区切りをつけてきた。または新しい師を迎えてさらに別方向から学ぶことの興味を深めて、向上を目指し視野を広げてみたいという欲求があった。

川柳に染まってからもうすぐ十年。私のサイクルでは異変。環境があまり変化がなく、川柳にも卒業らしきものはないような状態か。やっぱり、小さな区切りを自分なりにつけて一歩一歩進んで行きたいものだとも思っているのだ。
”グリーン・フュ-チャー・イン・ナゴヤ”(中部朝日新聞共催川柳大会)は終わった。

(1989.12 No.307 Midori)


(相変わらず、いい加減で申し訳ありません。「人生」の卒業証書はここでお終いという"The end"ということでしょう。それには全然目が行っていない、生きていることのみを見つめていました。それにピントを置けば、生きていてこれでいいという証をもらうことができる訳ではないと言いたかったのです。「人生」などと大胆なことを言って活字にしてしまったことを、今、この時に恥ずかしいことを言っていると思いました。
この時に、現状を見つめてみると何かを打破したい、しなければと、あがいている自分の姿を見たということです。文芸という独りよがりな、独断と偏見を前面に出せる領域だとも言えるのかもしれません。「個性」を出したいという気持ちの表れでもありましょうか。)

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台所の仕事も片付き、ふと気づくと一面に虫の声。
海原が続いていて波が寄せては返すように、虫の声が平らに絶え間なくずっと続いている。まるで虫の声に支えられ船の上に乗せられているような、まさに航海しているのではないかと思わせる感覚…。
スズムシの響く音色、その鳴き声も聞き分けることができる。
我が家の隣は三百坪の畑地。最近は雑草で埋まっている。

ひところは畑仕事に勤しむご主人や奥さん、そして関係は分からぬがもうお一方の老婦人の姿があった。その方々が隣に見えると、よく私はお喋り交流をする。老婦人はご主人のお母さまで八十歳だと分かった。畑に来られると元気になるということで、よくお連れになっておられるのだという。子供を遊ばせるように夕方の風の中にお母さまを座らせて、畑での働きぶりの姿を見せておられた。
畑作業にはご夫妻は不器用さを見せながら、汗を流しておられた。合わせるように隣地の私は庭に出て、あまり好きではない草取りをしたりした。
ついでにお隣同士のよしみで休憩時間に自慢の手作りジュースを振舞ったりして喜んでもらったりした。そのうちに畑を見る楽しみでいらっしていたお母さまが足遠くなり、いつか知らなかったがお亡くなりになられたとのことだった。

いらっしゃらなくなって足掛け三年くらいになるが、年々虫の声が賑やかになってきている。あ、騒がしいウマオイの声がする。コオロギもなかなかいい声だ。
それはYom-diの住人になって八年目の秋であった。

(1992.10 No.149 Watage)


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by nagotu3819 | 2018-04-25 06:31 | 趣味・作品展・朦朧


その時々の想いを趣味や日々の献立などを載せながら楽しくアップします。ブログ内の記事等の転用は管理人にご一報ください。


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