偶然が偶然を呼んで

「教養講座」を受講している写真のupをしてみたい。
これは大友講師の「『おくのほそ道』を読んで飽くなき向上心を学ぶ」
というテーマの勉強会風景であり、
これを記録の一端として載せておきたいと思った。

この組み写真には昨年、
放送大学の秋祭りの一場面も取り込ませた。

放送大学はシニアの方々も、懸命に勉強する場として
提供されていると少なからず興味を持っていた。
それは夫が二十数年も前に、
依頼を受けて講義したという経緯もあって
ずっと前から気にはなっていた。

そしてさらに、たまたまその大学生で
昨年、大学の「秋祭り実行委員長」をなさった F.さんとは
偶然、放送大学の話題から知り合うきっかけとなった。


e0228147_01161386.jpg

それ以後、偶然PCで作成するポスターのデザイン、
ちょっとしたPCの技術的なことなどを手伝ったため、
F.さんと気楽に対話をするようになって、
特にいま学んでいる講座の「テスト勉強をする」「試験を受ける」という
話題に、高齢者となった今現在、どういう感じなんだろうと
思いつつ気になっていた。

学んだことの復習をし、その履修の評価を受けるという事実に
必死さをもって燃えていた昔の自分を思い出し、
今となっては味わえない部分として懐かしく思ったのだ。

そんな厳しさに惹かれて発奮した自分がいたことは、
おかしなことかも知れないけれど、
その能力評価のテストも好きだったんだと意識した。

我が娘も誰に似たのか、そういうのが好きらしく
今も何かしら努力し挑戦しているので密かに応援している。


そして、履修確認のためのテストはないのだけれど、
ある会の「教養講座」を受けてみる気持ちになっていた。
上述のF.さんからこういう講座があるよと
紹介してくださったから知った勉強会なのだ。

『おくのほそ道』を読んで、飽くなき向上心を学ぶ…と題する
大友信一講師(千葉大名誉教授)の講義は、回を重ねるほどに
のめり込んで聞き入ったのだが、講義は昨年12月から始まって
今月7月に終わった。

先生の郷里でもある東北地方の『おくのほそ道』を取り上げ
土地勘に基づく親しみと詳しさの内容、
先生の遠い学生時代の芭蕉研究内容に対して
意見の違いがあった思い出、ーそれが今になって先生の説が
主流の説になっているということ―
悔しかったろうと思える指導教官との葛藤とか…、
(横道の話題でひっそり一言を仰ったが、
若い時によくあるこういう体験談は聞き漏らさないー)。

芭蕉や曾良の俳句が、書き直しては良い句にしようとする態度や
「この句の作者は曾良だけれど芭蕉が添削して良い句となったから
芭蕉の句として遺した」など、通り一遍では読み取れない、
すなわち深く研究していないとわからないだろう部分の話に
思いがけなく新たな思いや興味を味わったりできた…など
ちょっと他では聞けない内容にも、
大変興味惹かれた上等な講義であったと
手応えを感じたのであった。




またある日、親類から留守電で伝言があった。
「トマトが美味しくできた。食べて貰いたいから、取りに来て」と。
少しご無沙汰だった叔父は、今年94歳となる。

両手、両足がむくんでいたが、最近は右の手から
むくみが引いているけれどと…。
見ると両足にはまだむくみがあった。
故にいまは家の周辺の草も取れなくなったと言う。

現在、ひ孫の成長が楽しみで、ダンスを習ったり幼稚園で描いた
絵など、色々な所作の可愛さなどデジカメで撮ったのを
何枚も何枚も見せてくれた。

叔父は小さい子の成長やそのエネルギッシュな活躍を
我がことのように喜び楽しんでいる風情だった。
完熟トマト(赤、黄)や、茄子、胡瓜など箱にいっぱいに詰めて
私たち姉妹にもと4箱を用意しておいてくれた。
車に運び入れるのが大変なほどだった。

e0228147_04120457.jpg

(叔父さんは顔色は良かったが、少し前よりやせていた。)
更に元気に長生きしてください。




そしてこの度、長年ご厄介になった「元・文学散歩の会」の
会長さんとの出会い。
あんなに杖を持つのを嫌がり、車椅子を拒んでいたItoh会長。

散歩会を閉じてから変わったことは、
今年83歳になられたItohさんは、それなりに年老いていたこと、
そして椅子付き歩行補助車(デザインが好い)を
使って移動されていたこと。

M.さんが居られたので Itohさんの介護はそれほど心配はないー
とも言えないかナ…。
(私はヘルパー二級の資格保持者なのだ)

M.さんは、過去に脳こうそくを患っていて、その後遺症が
右足に現れていたのを拝見してしまった…ので、
安心していてはいけないか。
それでもItohさんよりはお若くまだ足取りはしっかりしているので
ご一緒にいらっしゃったのは幸いだった。

e0228147_19321060.jpg


この度のお誘いは私がお二人をサポートするために、
と考えていた方が好いのだ。



M.さんは15年間ニューヨークで仕事をなさっていた方なので、
何か日本人とは少々違う話し方であり、大変話し好き。
Itohさんの大ファンと言おうか、またはM.さんの父親を感じるとかで、
よく彼と定期的に会いたいと思っておいでである。


Itohさんはイギリスでのゴルフ大会に出られた時に貰ったという
ご自慢の帽子を被っておられて、まだまだ格好が好くて若くも見える。
写真は動かないので、はっきり伝えることは出来ないが
足の運びや動作はどうしても重くはあった。

私自身もこのブログに一緒に載せたいから
証拠の写真を撮ってとお二人に頼んだのに、
私の顔が映らないで胸から下とテーブルだけが映っていた。
(仕方がないわね、手が思うように動かない方に
頼んだりしたのだから…)と諦めた。

では奥の手でと、「自撮り」で写したが、
バカにすましているというか、無表情というか…、
いつもの私ではないが、それ以上を願っても仕方がないので
そのままにアップしておこうか…、と思う。

恥ずかしいけれど、笑って誤魔化すこともできない
ような、この写真だね。










☆pageTop☆







『私のドナウ』というタイトルで、1988年に所属の結社から小さい私の作品集を出版したことがある。
名古屋大学の国文学者・助川徳是(すけがわのりよし)教授にお願いして序文を寄せて頂いた。


ー静かな生活の中の詩ーと題して、芭蕉の句から始まる紹介文を、観ている目の前で書いてくださった。
     (序文 全文)

アメリカやフランスの留学生に、芭蕉の『枯れ枝に鴉のとまりけり秋の暮』を訳させてみると、「鴉」を大抵は複数に訳す。なぜかと聞くと、鴉は群れをなしているから、と応える。
この句において鴉は絶対に単数でなければならないと、日本人なら誰でも知っている。それが日本人の詩心である。
O.S.(私の本名)さんのご主人は心理学者で私の同僚である。またご長女のM.さんは高校以来の私の娘の友人である。そんな関係から、S.さんの川柳を拝見する機会があった。
 ふとアメンボになりたくなった歩道橋
 ふかふかと眠り白鳥のように 冬 
S.さんの現代川柳には、美しい童心がある。日々の生活の中で、童心を失うまいとする靭やかな意志がある。このメルヘンは猥雑な現在を離れて、杳いところへ読者を連れて行ってくれる。
金魚鉢の中にある夏のイヤリング
キャベツの葉五枚むいても解けぬ謎
これらの句には、生活の中の鋭い感受や、こころの微妙な屈折がとらえられている。S.さんは生活を静かにみつめて、その深いところから、これらの句を汲み上げている。
私の好きな作家庄野潤三氏は、学校の教科書で、イギリスのエッセイスト学んだ経験を語って、これらのエッセイストが、彼の愛してやまぬ、チャールズ・ラムのように、「しっかりと自分の生活を持って、自然と人間を見ていること」に惹かれたことを告白したあとで、つぎのように言っている。
狂瀾の中に身を投じて美を求めないからと云って、これらのエッセイストを咎めることは誰にも出来ない。静かに生きることは、それほどやさしいことではないからだ。
S.さんも、当たり前の、目立たないパン種を発見しようとしているらしい。新奇な、奇矯なといったものは何もない。目立たない場所で、落ち着いてものを見、長い時間をかけて考えること、これは決して容易なことではない。しかし文学の根本は常にここにしかないのである。
尊敬すべき婦人、O.S.さんの一行詩集を、多くの人にすすめたい。

身に余る言葉を頂いたが、惜しくも助川先生は昨年夏にご逝去あそばされたのである。

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by nagotu3819 | 2017-07-19 05:16 | 趣味・作品展・朦朧


その時々の想いを趣味や日々の献立などを載せながら楽しくアップします。ブログ内の記事等の転用は管理人にご一報ください。


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