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三十三回忌法要

もう32年も経ってしまったのか…。私は一昨昨日くらいにも思える出来事なのだ。
なんというのか、悔しい…、すなわち悔やまれる大きな出来事…。
父を悼む儀式、33回忌でその哀しみからもう卒業しても好いのだよって言ってくれるのだけれど…。

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大好きな父だった。思えば純真な子どもみたいな心を持っていた父だった。
子どもにも、もちろん母にも、愛をいっぱい与えてくれた父だった。
なんでも知っている父だったが、世間的な事など間違ったり道理に合わないと、逆鱗に触れたように叱ったり怒ったりした怖い面も持ち合わせていた。
でも大きな眼で見れば、愛しさというか、愛情いっぱいの大きさを持っていたからだったと思いだせる。

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長く丁寧な三十三回忌のお経だった。ジュゲムジュゲムじゃないけれど、父の戒名は長い。その戒名を何度も読みあげられてのお経でもあった。
とても有難く、素晴らしいお経の流れに、深く心に届くような時間で、しみじみとしたものだった。

叔父92歳、叔母87歳の高齢を押して参列してもらった。
「私は来年は、もうこのような席には参列出来ないかも知れない」などと叔母は不安な事を言われた。この冬に意識が遠のくようなことがあったという。
娘たちも72歳を頭に今年は71,70,67歳と続いている。
72歳と言えば、父が亡くなった満年齢である。生きると言う面で、何が起きてもおかしくない、そんな事態になっても仕方ない年齢かも…などと変に意識したり、今こうして生かされていることの有難味を感じてしまっていた。
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父に対する悔やみは、子どもたちが受験など難しい年齢の真っ只中だったり私の行動が、今よりは自由さが無かった。近しく住んでもいないから色々な制約に縛られていたし、親に対する気持ちが表現できないもどかしさの中にあった。
それは自然のことかも知れないのだが、私たちきょうだいは愛がいっぱいのなかで、ことさら打てば響くような反応もしたかったのである。それが地理的にも果たせず子育て環境の中にあっても、親への想いが何とも申し訳ない状況にあった。
人一倍私たちはそういう愛情が厚いのかも知れないと思っている。

献杯の前のあいさつでは、三十三回忌であるのに昨日の出来事のように、涙が溢れた。なぜそうさせるのかというと、先ほど述べたように「思うように親に接することが出来なかった」ためもある。
それを詫びるように母には最大限のことが出来たと自己満足とも言えるのだがそんな心で満たされている。だから母には、来年が七回忌という事実にも関わらず、泣かなくても大丈夫そうなのだ。
父には申し訳ないことと悔やまれる気持ちが涙を誘ってしまうのだ。
僧侶のMさんは、「もうそのように思うことは無いよ、十分に孝行していると思えるから」と慰めてくれるが、遠くに居た私だけが悔やんでいるわけではないの、私たちも同じようにグッときてしまうのよ…と、妹たちも言う。
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当時母が言うには、武士で言えば、「闇討ち」に合ったような感じで、明日を信じて眠っている状態のままであっという間に亡くなってしまったと言うのだった。
遺されたものはあっけにとらわれてしまい、どうにもならない無念さが覆うのだ。
そのくらい誰もが「もうお別れの時が迫っている」という前触れのような事象を見せぬままに、逝ってしまったのだ。

救急車で駆けつけたときには、早速AED装置をあてたり、心肺停止の回復を精いっぱいに試したが駄目だったのだと、私が目にしていないことの話題に及んだ。
救急車には真夜中にも関わらず、医者も乗り合わせて死亡診断が出せるような手回しの良さもあったそうで、救急車を依頼する時の報告ではもう無理だという判断も無かったとは言えない状況だったという。

その愛すべき父母の思い出を生き字引のような叔母の話があった。
新婚さん時代、女学生の叔母を下宿させていた事もあった。
その時代を知っている叔母は、二人のほのかな夫婦愛の様子や家庭の中においても科学的な眼を持って事を処理しようとか母に教え込む父の様子など、目新しいものを見るように観察していた様子だったこと。
叔母が、期末考査にあたって試験勉強をしながらも姪を子守する様子…。
乳母車を押しながらぶつぶつ「二酸化マンガンと○○とは…」など暗記していると、2歳に満たない私が「?マンガン??マンガン?」と繰り返し言って、女学生の叔母の勉強を邪魔したとか…。
雪の降る日に産気づいた母(叔母の姉)の為に、いつもの産婆さんが留守で遠くの産婆さんを呼びに行ったこととか…、記憶が確かな話で皆が驚かされた。
いつも何気なく話してはいるものの、何月何日とか、何処どことかきちんと話すのには、舌を巻く。
私がその年までに、しっかりとお話が出来るのだろうか…。
とても無理無理。
今でも、怪しい記憶なのだもの…。

そして孫たちにも良い影響を与えていた。
私の長子が、テープを持ってきていた。突然、父の声…。みんなを驚かせた。
あの特徴ある父の声。絵本を朗読してくれていた。
甘いものも好きだったねと、北海道から取り寄せたお菓子も持参してきた。
その孫Mは、一番年上ではあるが感覚が鋭い子で、「あのおじいちゃんは、ある面から見れば可愛い人だったね…」と。
そうだ、可愛い憎めない人柄なのだ。

お陰さまで、とても佳い三十三回忌が出来た。


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by nagotu3819 | 2015-01-14 00:14 | 私の原風景


その時々の想いを趣味や日々の献立などを載せながら楽しくアップします。ブログ内の記事等の転用は管理人にご一報ください。


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