藤村の家でした。簡素な雰囲気でしたが、浜風の通る涼しげな風情でした。
8月22日でしたが、「涼しい風だね。」と言う言葉が最後の言葉だとのことでした。
目をつむってそのことに想像をめぐらすと、藤村は静子夫人に見守られて横たわっていたのでしょう…。最後は幸せだったと思います。


吉田茂元首相の旧邸です。立派な御殿でした。
火事で焼けてしまうなんて…。蒋介石から送られた象嵌の屏風が写真に残っていました。
そんなお宝の数々がすっかり焼けてしまったのですよね。



最後に、曽我五郎十郎にまつわることで、十郎と愛を誓った虎御前を祀ってあるお寺、延台寺へ。大きな虎女の石がありました。
19歳で死に別れて以来、ずっと十郎一人を思い続けて生涯を閉じたことは白拍子出身の身ではありえないような善行と言えるでしょう。それ故に尊敬もされたのだと思いました。
こちらのご住職の話が、とても傑作で、まるで講談を聴いているような錯覚をおこしてしまうような面白さがところどころありました。
いつか行く機会があったら、和尚さんのお話も聞かれると良いと思います。
このことは、たぶんボランティアガイドによっての手配で和尚さんの話を聴くことができたのだと思いますので、初めからガイドについて回るといいのかも知れません。