午前中は保険の契約のサインをする約束になっていた。
来週初めに予定されている文学散歩のメンバーに8時から16時までの安心保険。いつも散歩の前はその契約をして出掛ける。
そして散歩の資料のコピー取り。今年からその作成はSK副会長。なかなか素晴らしく立派な内容のもの。
保険の方にも、まだ版下状だったが、ご披露した。こんなすごい資料を作っているんだね、立派な会だねと感心されて鼻が高い。
そして、その朝携帯メールで連絡があり、他にも約束してしまった。
86歳の叔母が、私に尋ねられたことを書いて見たから取りに来てと言われていたのだ。
なかなかその時を逸していたので、たまたま立ち寄った妹へ渡してあるからと言うのだった。
頼んでいたことは、私が知らない親類の本家だの分家だのとか、何故家の関係者のお葬式にゆかりもないと思っていた人が親類の立場で参列するのか…などということ。
どのような繋がりか記憶が確かな叔母に今のうちに教えてほしいからという願いだった。
ここは龍の公園。このオブジェは素晴らしいと思っているからと、妹が買い物途中での案内だ。
公園の地面を水とみなして、龍が顔を出したイメージなのだ。そして頭と、身体と足を想像よりもずっと大きいものだよと言っているが如くに、あちらこちらに体のつもりの突起オブジェをなしている。とぐろを巻いているので、ここに足、あそこに背中の一部などと面白い。
そんな意表を突くアイディアの光っている公園。
田舎の公園だが、ニュータウンと呼ぶだけあるねと感心した。
叔母の家に廻る。
叔父は病んでいるので、酸素吸入のチュウブを鼻につけてTVの横のソファに腰掛けていた。
叔母は得意の記憶力で、あの人がこちらに嫁いで、本家のお嫁さんはso.のところから来たのよ。土地や持参金をたくさん持って嫁入りしてきたのだという。
あのおばちゃんがそうなの?
嫁いで4,5年経っても子どもが生まれなかったから、本家のおばちゃんは助産婦の資格を取るため東京に出て勉強したのよ…と。
その後に待望の一人娘Aちゃんが生まれたの…。
私や妹たちはそのおばちゃんに取り上げて貰ったとのことだ。
曾祖父母、祖父母の代のこと。単に系図では無くそれにまつわる色々なエピソードも話されて文字づら以上の話となった。
いつもよく覚えていると感心させられる叔母が、綺麗な文字でノートに書いてくれていた。早く私に見せたかったのだろうと思った。
それをひとしきり笑ったり懐かしんだり、涙したりして読みあげていたので、帰る頃にはとうとう雨も本降りとなっていた。帰り道は慎重に車を飛ばして帰って来た。
雨は道路を濡らしそれがライトを反射させてチカチカ…、距離感も取りにくくなり大変だった。
家に帰ってその八分の一程度をWardに入れて見た。
知っている人たちや先祖に纏わる話。
知らなかったこともたくさんあって面白い…。