絵画展へ

芸術の秋、中学時代の恩師高瀬先生がI市の絵画協会長を辞されてから1年目。
それまで長らくの貢献であったのだけれど、92歳というご高齢のためもあったということである。まだまだしっかりされていてこの筆跡も確かなもの。
今も5教室くらいを受け持って、自転車で駆けつけて指導に当たっておられる。
絵を描くという力って凄いなぁと思い、私のふがいなさを改めて思った。
そして先生の意欲的な若さの素晴らしさを頂きたいと…、そんな虫の良さも手伝って、出かけた。
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先生の絵を鑑賞していたら、見知らぬ方が話しかけられたのである。彼女は豊田さんと言われた。水彩画「うす紅色に」と題して薔薇の花を描かれていた。
さらりと描くその絵は、何だか「見て、観て…。」と言われているような自信も感じられて魅力的だった。
お聞きすると、ご自身でもお教室をいくつか持っておられた。
そして日本画も描きたいと、先生と私たちのお喋りを聞いておられて、声をかけられたのだった。
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今回の絵は「手児奈あわれ」と難しいテーマを題材としておられた。
入水して亡くなられた姿…。
――難しいよ。生きている姿で数多の男性に言い寄られている方が描きやすかったかも知れないと、心で思ったが…。
亡くなってもなお美しく、惜しまれる。そしてずっと憧れを抱かれてその心のまま後世に言い伝えられている…先生のお気持ちは美しい心を亡骸となってもなお美しく描きたかったのだと思う。亡くなった手児奈の姿を墨絵に仕上げようと思ったが、途中で色彩を添えたのだと…。もっと顔をはっきり描いた方が良かったかな…とひとり言のように洩らされた。

今年、5月にも絵画展があったので出かけた。
その時は渋谷先生もお誘いしてご一緒した。高瀬先生の出品作品は小品2点であった。
今回も、先生にご連絡して会場で会えたのは幸せだった。

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 このあと、近くに住む叔母の家に寄ったときに、高瀬先生は左にアップのような歌を詠ったと持参され、お線香をあげてくださったことを聞いた。
 実は高瀬先生は、私の叔母の連れ合い―亡き叔父―の竹馬の友だった。

 「六つ七つ幼きからの友逝けり あの日かの日の面影を追う」

 「共に酔い肩くみ合いてぬくもりを 肌にたしかめ夜の町を行く」



 
 先生はまだ幼少のころ身体が弱く、富浦の「臨海学校」へ3か月ごとに何年か寄宿して学んだのだという。
 グーグルで検索したが、もしかして正式名称は千葉県立富浦学園か?
 学区を超えて身体の弱い子で割に裕福な良家の子女が、その学校へ来ていたらしい。友だちの叔母さんとか別の知人が当時の記念写真を見せてくれたときなど、伯父が若いのに真ん中で校長として座っていたりして、意外なところでつながっていたことを驚くことがあった。

 (実は私の伯父は多分富浦学園のことで、富浦に移り住んだのかと思う。開業医で、千葉大にも時々行って教えたりしながら、富浦学園の校長を務めたために、そこに永住するきっかけがあったのだと思った。)

 先生の思い出話を聞いて、伯父を想い懐かしく思ったし、更に先生が一時でも伯父のもとにおられたのかと感慨深いものを感じたのであった。
臨海学校はもうすでに存在しないのだが、県内の身体の弱いご子息(先生のお父上も医院開業しておられたとのこと)が、身体づくりを目的のこの学び舎に預けられたという。幼かったから父母恋しと涙がこぼれたこと思い出しますと笑いながら話された。

 その時、海で泳ぎを覚えたということだが、実家に帰り川で泳いだら溺れたのだという。その後また臨海学校に戻り、しっかりと泳ぎを覚えて水泳がとても得意になったのだとのこと。
 「私が今健康で柔軟性が保たれているのは水泳が好きでずっと泳ぎ続けていたからだと思う…」と言われた。
 
 そういえば、私の誕生会のときに足ツボ押しをしてくれた娘が居たが、痛くてたまらないというところは特に無かった。それを見ていた娘の連れ合いは特に、「お母さんは健康なんですね…」と感心された。もしかして、水泳のお陰かなと思ったが、さてどうなんだろう。

先生のお歳までは20年もあるのね…、頑張ろうかなと思ったのである。


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高瀬先生から叔父へのプレゼントだったそうな…。
叔母が「叔父ちゃんからと思って貰ってちょうだい。」と手渡された。
性根込めて描かれた絵だった。

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by nagotu3819 | 2014-10-14 06:46 | 趣味・作品展・朦朧 | Trackback | Comments(8)
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Commented by banban0501 at 2014-10-14 10:46
恩師ともいえる方々とのふれあいで
元気をもらえるなんて 素晴らしいことです

先をいく しっかりと生きておられる
方を目にすることは 本当に刺激になりますね

我が家にも一人おられます(姑のことね)

ボケないひとはボケないと思う私は
認知症だった母の子ですから
先はあかるくありませんよ
Commented by nagotu3819 at 2014-10-14 13:12
♣ バンバンさん、ごきげんよう。
バンバンさんはいつも先輩がおそばに見えるんですよね。
立派に現役で教えていらっしゃる大先輩でいらっしゃる…。これって凄いことですね。
バンバンさんとお二人のいろいろもおありかも?
でもお互いに尊敬し認め合っていらっしゃるから…。
素晴らしいと思っています。
ボケないわよ、きっと。
Commented by time at 2014-10-14 18:28 x
大先輩の素敵な作品を拝見できるなんて素敵な事
行く先を照らして下さるような感じですね
それにしても不思議なシュールな絵ですね
ご自分の体験を描かれたのですか…
シュールですが優しさが感じられますね…。◔‸◔。
Commented by minmona at 2014-10-14 22:33
恩師と呼ぶ方がいらっしゃる
そよぎさんは幸せね
いつまでも竹馬の友を思いだし
お参りしてくださる先生のお人柄はきっと
描かれる絵にも現われているのでは?
表現力は思いやりがないと描けませんもの

オフェリアみたいな幻想的な絵ですね
芸術の秋を堪能されましたね

Commented by nagotu3819 at 2014-10-14 23:20
♣ timeさん、ごきげんよう。
ね、今度はみやびさんではなくて?
または、場面によって、かすみさんになられるの?
timeさんの住む世界も、超現実主義的な…夢の世界を時々見せてくださるのね。
世界が広がっているので、私もせいぜい貴女の歩みに沿って歩いてみたい気がします。
先生はあの当時は30代に入ったばかりのような若さで、ソレイユとか女学生の友に掲載されるような絵を、課外で描いて見て自慢の気持ちで見せてみたり…。
その先生がまだ現役で、主婦の皆さんや退職された男性とともに絵を教えていらっしゃるの。
良いですよね、楽しく、そして同じく悩みながら描いているの。
歳を取らないわね。
Commented by nagotu3819 at 2014-10-14 23:28
♣ ミンモナさん、ごきげんよう。
やはり、オフェリアのあの絵を連想されたのね。
亡くなったおフェリアは水に浮かび、その身体のまわりは色とりどりの花がたくさん浮いている…。
そのイメージからは遠く、墨絵に近い色遣いで、やはり先生の世界でした。
静かに眠るような美しい死に顔…。
女性や幼児の幸せを願っているというその心ですね。
死者の顔はとかく避けたい気持ちになるかも知れませんが、一心に手児奈に想いを寄せている先生のお気持ちが見えるようでした。
ご高齢の先生が、お元気でおられることは、教え子の私にとっても、嬉しく有難いことですよね。
感謝しなくちゃネ。
Commented by weloveai at 2014-10-15 09:22
92歳になられて個展ですか、凄い。
先生は見るからに色っぽいお方です、ホホホ
男も女も生き甲斐と色気を無くしたら老けて見えます~~
お揃いの皆さんお若いヮ。
Commented by ~☆そよぎ☆~ at 2014-10-15 13:12 x
♣ ゆすらうめさん、ごきげんよう。
個展ではないのです。
作品展ですので、いろいろなお教室から集まって、合同の発表会ですね。
だから作品がたくさん展示されて居ました。
そう言われてみれば、先生はお歳なのに色っぽいかしらね。昔は30代というとかなりオジサン、年上に感じて居ました。今もかなり年上よ(笑い)。
作品を拝見するだけじゃなくて、先生のお元気な様子を伺いたいと思って、必ず「先生はいつ会場に見えますか」とお尋ねしてから行きます。
おしゃれ心を失わない先生です。
私も先生にお会いして頑張りを頂きますが、先生は私たちから、若さを感じて若さを取り戻すんだって。
そういえば私たちが教えて頂いたころは、若さ真っ只中の頃でしたものネ。
もうこうして恩師にお会いできる先生方は2,3人しかおりません。
みんな歳をとりました。
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