午後の陽ざしの中、明日のお墓参りのために、菊の花などお墓に供える花を買いに行きました。
大抵は、うちの花も加えて備えます。
母の命日は6月1日。紫陽花がそろそろ綺麗に彩りを添える時期。
墓参当日も、朝から暑くて動かなくても額から汗さえ流れ落ちるような感じでした。
墓参のための備品やお花を塊りにして玄関の上がり框(かまち)に、靴を履く時には邪魔ではあるけれど、置いておきます。
邪魔と言うほどの所に置いたものだからと、忘れ物など絶対にしないと安心します。
水をかけてお墓を綺麗に洗い、彫ってある文字の埃や苔で汚れていますから、束子、雑巾、そしてその周りの小さな草を抜くためのゴムコーティングの軍手など、用意・持参しました。
みんなでお墓周りを綺麗にしてお花を飾り…。
あ、無いです。
その時に気付きました。これが無くてはお墓参りと言えないほどの大事なものです。
お線香と、風よけライターをセットにしたいつもの袋がありません。
玄関で群情色のその手提げ袋一つ、寂しそうに転がっている図が浮かびました。
こんなことをしてしまうなんて…。
忘れ物をしないように用意していてもこの有様です。
全部持ったと言う確認もせずに、出掛けてしまったこと……、後悔の念に包まれました。
ますます、こういうことがあると、「気を付けたり、念を押す」と言う行為をすることになるのでしょう。
そしてまた、念を押す事項もいつの間にか忘れて行くのかしら…と、思いなるべく気を張って行こうと思ったことでした。